「The HIGH 3rd Album 『AFFAIR』セルフライナーノーツ by hirono」

The HIGH 3rd Album 「AFFAIR」
全12曲 ¥3,000(税別)
[DQC-1645] RELEASED BY DECCAPYES / GROOVE COUNCIL / SPACE SHOWER MUSIC
DISTRIBUTED BY SPACE SHOWER NETWORKS INC.
2020.08.26 Release
http://the-high.net/affair/

01 Affair

The HIGHの3rdアルバム、オープニングを飾るのはストレートなラヴソング。
この曲を書いた時期というのは、母親の闘病に付き合って病院に入り浸っていた日々なので、図らずもその影響があったのだろうと、後から気付きました。
日々痩せ細って行く母を目の当たりにするのは、僕にとっての正しく「事件」だったのです。

サウンドは「My Generationの先にあるMOD」を意識しました。
つまりは、ビートバンドのR&Bへの挑戦。
生まれて初めてホーンアレンジというものをやったのですが、我ながら良い感じに音を並べられたと自負しております。
そしてそれを更にカッコ良くプレイしてくれた、UpDownHornsの3人にも感謝。

真城さんのソウルフルなコーラス、ケイさまのクールなオルガン、妥協を許さないヒロさんのミックスも最高でした。
アルバムタイトルを何にしようか考えているときにこの曲が出来たのは、運命だったのだと思います。

02 She Was My Baby

MattyがAメロを持ってきたときに浮かんだキーワードは「青春」の2文字。
そこからはスラスラと書けたので、安産のパターンです。(笑)
この曲のホーンも、ずっと脳内で鳴っていた音。
デモ音源ではギターで弾いてますが、こっちが原案。

歌詞は思ったことをそのまま唄ってます。
人生、「何か足りない」くらいが丁度良いよ。

03 Baby Baby

これはスタジオでセッションしてたら出来た曲。
最初はもっと遅くてツェッペリンみたいな感じだったんだけど、最終形はJBでしたね。
歌詞は実話を元にちょっと脚色してみました。

04 Mary

この曲のAメロは20代のときに書きました。
で、ちゃんとした曲に出来なかったので、ずっと温めていたのですが、歌詞と一緒にBメロが出来たのでやっと完成といった感じです。
言い方を変えれば、ヤングOGとシルバーOGのコラボ作品。

歌詞は、ドラ息子が母親宛てに書いた手紙。
病院のベッドで弾き語ったときは、もう意識が朦朧としていたけれど、出来ることならこのアルバムを持って実家に行き、CDラジカセで聴かせたかったです。
新しい作品が出来ると、いつもそうしていたように。

05 Live In The City

これはサビ以外はキングさんだったかな?
いや、サビもキングさんかな??
忘れちゃったけど、アレンジは中期のビートルズを強く意識しました。

歌詞は、憧れの田舎暮らし。
きっと楽しいだろうな…。

06 Full Moon Beach And Sunrise

これも20代のときに書いた曲。
元はインストの曲でしたが、アルバムに「遊び」の要素がないと思ったので、急遽歌詞を書いて収録することにしました。

こういう曲があるかないかで、アルバムの印象はガラッと変わります。
例えるならば、クリームソーダの上にトッピングされたチェリー的なポジションでしょうか。
アレがないと寂しいよね?

この曲の聴きどころは、やはりホーンセクションとラグタイム風のピアノ。
長年温めていた曲が、楽しい感じに仕上がって嬉しいです。
アナログレコード的な解釈だと、A面ラストの曲。

07 So Many Times

MattyとOGの共作。
アレンジはThe Whoを参考にしました。
1966~67年くらいの感じかな?

歌詞を書く上でヒントになったのは、老人ホームの風景。
みんな昔は若くて、時代や国は違えど、一生懸命生きていたんだよね。
そう考えたら、あの知らない老婆がとても身近に感じて、愛おしく思えました。

08 Hey Girl!

出ましたロックンロール!
僕の書くこのテの歌詞は、だいたい最後にフラれてしまいます…。(涙)

09 Let’s Go There

某アーティストのタイアップ曲用に書いた曲。
僕が人に曲を書く場合は、「自分でも歌える」ということを信条にしているので、今回は自分で唄っちゃいました。
歌詞は某海賊漫画をイメージ。(笑)

10 星に願いを

これもMattyとOGの共作。
ライブで演奏すると気持ち良いです。

11 花のように

この曲は紆余曲折あって、元はWD(Wild Julian One)の詞に曲をつけたのが始まりでした。
で、「これはアコースティックではなく、エレキだ!」と思い、歌詞を書き直して、Mattyに唄ってもらおうと思ったのですが、最終的に自分が唄うことになりました。
ライブでは後半に演奏されることが多いのだけれど、Bennyさんがドラムを叩き始めると、だいたい8小節くらいでトランス状態に入ります。(笑)
ロックンロールの曲はみんなそうだけど、是非、ライブで「体感」して欲しい曲です。

12 Public Monster

MattyとOGの共作。
こちらはビートルズ後期を意識。
歌詞は言わずもがな、某総理のこと。
基本的に、アルバムの最後は楽しい曲で〆たい派ですが、アルバムタイトルが「AFFAIR」なので、こんな曲もありかと思いました。

このまま行くとこの国は、こういう曲を演奏しただけで、収監される日が来るかも知れません。
このアルバムのジャケットみたいに。
そうならないことを切に願う、2020年の夏です。

2020年8月25日 hirono / The HIGH

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